1994年~1997年の4年間、ヤナセによって正規輸入・販売されていたカリブラのグレード、および特別仕様車は以下の通り。
◆ターボ・モデル (1994年式、1995年式)
◆16V・モデル (1995年式、1996年式、1997年式)
◆16Vベース特別仕様車 (1995年式)
◆イルムシャー仕様車 (1997年式)
このうち、1995年販売された、16Vベースの特別仕様車は、外観としてはベースの16Vに専用の5本スポークのホイールを履かせた、「カサブランカホワイト」色の限定モデルで、内装は本革仕様、装備はターボに標準装備されていた、フォグランプが特別に装着されていました。しかし、あくまでも16Vの特別仕様車として範疇にすぎず、ネーミングも特に無かった事もあって、中古市場でも16Vと同等に扱われている様です。
ここでは、上記の16Vベースの特別仕様車を除く、ターボと16Vの正規グレード2モデルと、特別仕様車のイルムシャー仕様を加えた、3つのモデルを簡単(主に外観)に紹介しておきます。
1994年~95年の2年間、正規輸入されたターボモデル。ツインカム16バルブエンジンにターボを搭載して、204馬力の高出力と、ゲトラグ製の6速マニュアルミッション、ビスカスカップリングによる4WDシステムをあわせ持つ、ホットモデルです。
ターボモデルの外観上の特徴は、PCD110mmの5穴ホイールと、ドアの付け根部分に付く「4×4」のエンブレム。写真(上)は94年モデルで、95モデルとの外観上の相違は、ノーズのブリッツマーク(OPELのシンボルマーク)がボンネット上にある事と、リアのハッチゲートの左右にあるエンブレムの差異のみです。(95年式のノーズのOPELマークは下記の16Vと同一です。)
エンジンルームは4WDシステムやインタークーラー付きターボ関連の機器でギッシリ! インジェクターカバーの「TURBO」の赤文字が印象的です。16インチ5穴の純正ホイールに、純正タイヤサイズは205・50・16が装着されていました。
マフラーは2穴のスクエアタイプ。写真(中)は95年式のリア・エンブレム。サイドには誇らしげに4WDを表すエンブレム。(写真右)
1995年~97年の3年間、正規輸入された16Vモデル。(一部、1997年モデルが、登録上は1998年になっている例が数台ありますが、あくまで書類上の事です。)
ツインカム16バルブエンジン搭載で136馬力のパワーに、FF、オートマチックトランスミッションの組み合わせのみの設定です。(MTは正規輸入車にはありません。) ターボモデルと比べると非力な印象ですが、タウンユースでは取り回しも楽でかなりの実力の持ち主です。 しかも、右ハンドルと左ハンドルの仕様があり、販売価格も手ごろだった事から、手軽にカリブラのスタイリングを楽しみたい日本のユーザーにはありがたい存在です。(メンテナンス費用もターボに比べるとお安い様です…)
95年式のターボとの外観上の違いは、純正ホイール(カバーで見えませんがPCD100の4穴です)と、各種エンブレム程度。
エンジンルームはスッキリしていて、放熱性やサービス性もターボに比べると有利。6スポークの15インチ純正ホイールには、195・60・15が純正のタイヤが付きます。
マフラーは1穴のタイプ。リア・エンブレムの左(写真中)はターボ(95年式)とも共通の「OPEL」のエンブレム。右側(写真右)は16V専用のエンブレム。
正式なグレードではなく、「特別仕様」車両のイルムシャー。パワートレーンは16Vと同一で、こちらもモデルは右ハンドルと左ハンドルがあります。
外観は、フロント/リアの専用バンパーや、リアウイング、各種エンブレムなどターボや16Vとは異なり、個性的なデザインに仕上がっています。ボディーカラーは「カサブランカホワイト」の1色のみの設定。
リアビューは、大きなリアウイングが特徴。ホイールもイルムシャー専用の16インチBBS製ホイール。
マフラーはイルムシャー製の2穴のタイプ。リア・エンブレムの右(写真中)には当時の「オペルスポーツ」のエンブレム。サイドにも同じものが付きます。
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